こんにちは!さこまよ(@Sacchan_OT7)です。
BTSの新曲、Permission to Danceが公開されましたね!
今回はこのPermission to Danceに込められた意味を自分なりに解釈し、所感を書きたいと思います。
Permission to Danceはコロナ禍で、元気を失った皆に向けた応援歌だと捉えていますが、仕事で大きく打撃を受けた自分としては、最初にMVを見たとき、楽しい曲調なのに涙が溢れました。
Permission to Danceが公開されるまで
この曲は2021年7月9日、ARMY(BTSのファンダム)の誕生日に発売されたButterのシングルCDのカップリング曲でもありますが、エド・シーランさんが作曲に携わった曲として公開前からかなりの話題を集めました。
オンラインファンミーティング”SOWOOZOO”の配信直後に流れた”Breaking News”
事の発端は2021年6月14日に開催されたオンラインファンミーティング、「2021Muster SOWOOZOO」の最後にいきなり公開されたこちらの動画。
#BTS #방탄소년단 Breaking News pic.twitter.com/ioPsrlMhsW
— BTS_official (@bts_bighit) June 14, 2021
空中に紫色の謎の物体が現れたというBreaking Newsを伝えるもの。
そのまま天気予報のニュースに切り替わり、ソウルなど韓国の主要都市では夏日が続くと報じられていました。一説では、天気予報でピックアップされた都市にはスタジアムがあることから、”これはオフラインコンサートの予告なのでは?”という憶測もありました。
そして、ニュースの最後にはこんな画面が。
“7/9まで異常現象に注意してください”という内容から、”7/9にカムバックがあるのでは!!”という憶測が湧きました。
Butterシングルのカップリング曲と判明
その後、公式からすぐにお知らせがあり、7/9にButterのシングルCDの発売が発表されました。
“なんだ、カムバックじゃないのか”と落胆したのも束の間、某レコード会社の販売予告サイトで、CDの収録曲が公開され、Butterの他に、”Permission to Dance”というトラックが収録されることが明らかになりました。(のちに、これはレコード会社側のミスによるもの?という意見もありました。)
その後、エド・シーランとBTSとのコラボが公表され、直後にエドシーラン本人が自身のInstagramで”BTSとPermission to Danceでコラボする”旨をスポし、(意図的かウッカリかは分かりませんが)SNSも湧きましたね。
Conceptフォトで伝えたかったメッセージ=人種、ジェンダー、ジャンルを超える
エドシーランのスポはHYBE側には予想外だったと見られますが、事前に公開されたConceptフォトはさまざまなシーンを連想させ、ARMYの間ではPermission to Danceの曲について様々な憶測が飛び交っていましたね。
メンバーの姿もこれまで以上にどれもカッコよく、連日お祭り騒ぎでした!
そしてこちらのコンセプトフォトにはさまざまなヒントや暗号めいたものが散りばめられておりました。
机の上には”Permission to Dance”のチラシや、”Don’t need to worry”などの文字が書かれた紙があり、歌詞の内容かな?と予想していました。
ちょ!!!
机の上に、”permission to dance”のチラシが!!!
その他、本のタイトルとかにbutterの歌詞が〜🎶
we don’t need to worryも気になる〜!#BTS_Butter pic.twitter.com/5ZOsOKvZP0— Sacchan_OT7🏖 𝒫ℯ𝓇𝓂𝒾𝓈𝓈𝒾ℴ𝓃 𝓉ℴ 𝒟𝒶𝓃𝒸ℯ (@SacchanOT7) June 27, 2021
その他、Butterがポップアートの概念を取り入れ、「あらゆるジャンルの制約を超え、広く大衆に受け入れられ、みんなに愛される曲」 を目指したことや、ローリングストーンズ紙でのインタビューなど、最近のBTSメンバーの発言からも、KPOPという音楽のジャンルや、ジェンダーや人種を超えた「ジャンルレス」を目指していることが端々に読み取れたことから、Permission to Danceもこうした意味合いを入れてくるのではないかなと思いました。
海外アミの考察で、permission to danceは1976年公開映画”car wash”が関係してるのではないかと!
様々な階級や人種、同性愛者も登場するLAのdowntownにあるcar washを舞台にしたコメディミュージカル。
調べると、従業員のユニフォームがオレンジのつなぎでこれが囚人服を連想させるとの批評あり#bts pic.twitter.com/1e3lz9MyTM— Sacchan_OT7🏖 𝒫ℯ𝓇𝓂𝒾𝓈𝓈𝒾ℴ𝓃 𝓉ℴ 𝒟𝒶𝓃𝒸ℯ (@SacchanOT7) June 30, 2021
これまでに出たコンセプトフォトで、囚人服を思わせる衣装や、Car washでの洗車、つなぎの服などから、ミュージカル映画「Car Wash」が関連している?という考察もあり、これは面白いなと思いました。
ちなみに「Car wash」には、様々な人種、ジェンダー、階級の登場人物が出てきて、楽しい音楽に乗せて登場人物が歌って踊るコメディです。
しかし、メッセージ性は深く、1970年代アメリカ社会のありのままを描き、様々な制約やジャンルを超えて人々が交わる日常が浮かび上がります。
ミュージックビデオ ティーザーで伝えたかったメッセージ=コロナ開けの希望を歌う
ミュージックビデオのオフィシャルティーザーでは、ユンギが最初に読んでいる雑誌の文字に注目が集まりました。
「OUR LIFE GOES ON」
「2022 THE BEGINNING OF A NEW ERA GOOD BYE COVID-19」
「PURPLE BALOON SIGNALS END OF COVID-19」
キーワードは、「END OF COVID-19」ですね!
これを見て、「ああ、Permission to Danceは、コロナ禍が終わって、もう踊るのに許可を取らなくてもいい時代が来るってことかな」と思いました。
#PermissiontoDance の歌詞で
‘Cause we don’t need permission to dance♪(僕たちが踊るのに許可は必要ないから)
って歌ってるのって、コロナが終わって、今みたいに集まってコンサートしたり踊ったりするのに許可を取らなくて良い時代になったよってことかなぁ😭😭😭(滝涙) pic.twitter.com/YjYiUuc2OA— Sacchan_OT7🏖 𝒫ℯ𝓇𝓂𝒾𝓈𝓈𝒾ℴ𝓃 𝓉ℴ 𝒟𝒶𝓃𝒸ℯ (@SacchanOT7) July 7, 2021
また、 「PURPLE BALOON SIGNALS END OF COVID-19」で何か思い出しませんか?
そうですね!SOWOOZOOで空に浮かんでいたあの紫色の謎の物体です。
これが浮かんだ6/14、これはコロナが終わるサインだったんですね。
コロナ開けの希望を持たせてくれる曲、それがButterであり、カップリング曲として同じコンセプト上に位置するPermission to Danceなんだと思います。
Permission to Danceミュージックビデオ公開
そして7月9日、ARMYの誕生日に公開されたこちらのミュージックビデオ。
初めてこの曲の歌詞を聴きながらミュージックビデオを見たとき、私は涙を禁じえませんでした。
コロナ禍で働く人、子供、みんなに向けた希望のメッセージがたくさん込められていました。
そして力強く後押しをする曲。
まずはミュージックビデオを見ながら所感を述べたいと思います。
ミュージックビデオ解説
様々な人種(異人種カップル、一緒に遊ぶ子供たち)や、いろいろな職場で働く方々が登場しました。
教員、事務員、レストランの店員、などなど、マスクを着けコロナ禍でも懸命に働く姿が描かれていました。
そして、紫の風船が飛んでいくのを見つめる様が印象的でした。
紫の物体は、コロナの終わりを意味する象徴でしたね。
個人的に印象的だったのは「エルトンジョンの曲に合わせて歌う」の部分。
エルトン・ジョンと言えば、セクシャルマイノリティを公言している世界的アーティストですね。
BTSは最近のインタビューで「男らしさ、のレッテルや制約は時代遅れだ」と語っています。
また、Butterの衣装もスカートやフリルを着こなしたり、既存の「男らしさ」の枠を華麗に飛び越える、そんな姿が印象的でした。
そうしたことからも、ここで敢えて「エルトン・ジョン」に言及している意味があるかと思います。
そして、なんといっても、国際手話を取り入れた振り付けが大変印象的でした。
#Permissiontodance の国際手話
📍楽しい:親指を立てて残りの指は半分ほど曲げたまま体を掻くような動作
📍踊る: 片手の手のひらを舞台にして、反対の手の指2つを左右に動かす動作
📍平和: 両手でVサインを作る動作
📍歩く:2本の指を脚に見立てて動かす pic.twitter.com/7zmwq9HGUC— Sacchan_OT7🏖 𝒫ℯ𝓇𝓂𝒾𝓈𝓈𝒾ℴ𝓃 𝓉ℴ 𝒟𝒶𝓃𝒸ℯ (@SacchanOT7) July 9, 2021
”聴覚障害を持った方は音楽を楽しむことができないのか?
いや、そうではないんだ。”
Permission to Danceはそんな制約をも超え、 音楽やダンスはどんな人をも幸せにする力がある、ということを伝えたかったのではないかと思います。
常々BTSメンバーは、「自分たちの音楽や作品が、人を元気づけているという事実が生きがいであり、頑張る気力になる」と語っています。
まさにこんな彼らの思いが具現化したミュージックビデオだったな、と思います。
最後は、みんなマスクを外し、明るく踊り出します。
そんなコロナの終わりの希望を見出すことができ、大変感動的でした。
歌詞に込められた思い
Permission to Danceはコロナ禍での希望を歌った曲ですが、困難に立ち向かっているすべての人たちの背中を押す、応援歌でもあります。
進む道の途中ではいつだって何かが邪魔する
だけどその邪魔ものに狼狽えないでいれば
どうやって乗り越えるか君ならきっとわかる
ただ真っ直ぐなその気持ちを持ち続けるんだ
振り返っても道はないし この先を保証してくれる人なんてのもいない
全てを完璧にコントロールなんてできないんだから
待ち続ける日々は終わった 今がその時だ
(中略)
予定に縛られるのはやめよう
そうして胸を張って生きよう
みんなで一斉に集まって バカみたいに踊ろう
心配する必要なんてない
落ちる時にこそ 着地の仕方がわかるものなんだから
(和訳:@Luv_musik_さんブログより)
自分の話をすると、コロナ禍で仕事が大きくあおりを受け、今までやってきたことが全てストップしてしまい、白紙になったことも多々ありました。
内外からの不満も噴出し、精神的にとても辛い状況がずっと続いていました。
「コロナがなかったら、こんなに苦しまなかったのに」
そう思うこともありました。
そんな中、
「いつだってすべてがうまく行くことはないし、全てを完ぺきにコントロールすることなんてできない。だけど、乗り越えられる方法はある。」
「落ちる時にこそ 着地の仕方がわかるものなんだから」
この歌詞を聴いて、本当に泣きました。
また、歌詞にある、”Live just like we’re golden”の部分ですが、ここにも意味があります。
“How to Live Your Life Like It’s Golden Even if There is No Pot of Gold at the End of the Rainbow”という本があります。この本では、思い通りにいかないことがあっても、立ち上がって前を向いて生きるにはどのようにするのか、が書かれています。
コロナ禍のように、思い通りにいかないできごとがあっても、人生は続いていき、人は生きていかなければならない。(Life Goes On)
そうした中でも希望を持って、精一杯生きていくことを示唆した言葉が、”Live like we’re golden”なのですね。
BTSは今となっては押しも押されぬ人気で不動の地位を築いたアーティストと言えますが、その道のりは決して平たんではありませんでした。
曲がチャートインすれば「票を操作した、事務所が大量に自分で買い込んだ」などと言われたり、盗作疑惑にも悩まされてきました。
ライブ終わり、メンバーがSNSを見る時間帯を狙って「剽窃少年団」のタグをトレンド入りされたこともありました。
そして、一躍アメリカの音楽シーンに進出し、その世界的人気が爆発的に広がっていた2018年、そんな重圧に耐えられず、解散を考えたこともあったと言います。
この時、ユンギが「怖くなってホテルで泣いた」「墜落は怖いけど、着陸なら怖くない」などと語っていたのが印象的でしたね。
2021年、グラミー賞にノミネートされ、受賞は逃してしまいましたが、その直後に出演したバラエティー番組で語った言葉が印象的でした。
“皆で一緒に着陸できるなら、着陸も怖くない。”
いつか終わりも来ると思うけど、最後のときはステージに立っていたい。それが一番いい最後の迎え方だと思う。みんなで一緒に着陸できるなら、着陸も怖くない。
ユンギの言葉#YouQuizonTheBlock #yoongi #suga #BTS pic.twitter.com/iBj60MvzPo
— Sacchan_OT7🏖 𝒫ℯ𝓇𝓂𝒾𝓈𝓈𝒾ℴ𝓃 𝓉ℴ 𝒟𝒶𝓃𝒸ℯ (@SacchanOT7) March 24, 2021
今回のPermission to Danceの「落ちる時にこそ 着地の仕方がわかるものなんだから」という歌詞は、こうした彼らの背景にも思いが巡り、彼らが言うからこそ説得力が増す言葉だと思いました。
挫折や失敗、そうした経験をしてこそ、次はどのように行動すれば傷が浅く済むか、人間は学ぶことができます。
全てを完璧にコントロールすることは不可能です。
今回のコロナ禍でも、世界中の人がそれを学んだと思います。
どんなに頑張っても、どうすることもできないこともあります。
しかし、そうした状況に直面しても、前を向き進み続けることにこそ意味がある。
うろたえず、胸を張って前を向き、果敢に進んでいくことで必ず道は開ける。
そして、失敗や挫折、どうにもできない状況から立ち上がった経験をしてこそ、「着地」の方法が分かるようになる…
このPermission to Danceは、コロナ禍の希望を歌ったものでもありますが、同時に、「どうにもできない状況に陥ったときでも、前に進むことはできる」という力強い励ましのメッセージが込められていると思います。
そして、世界中の人がそうした苦難にいる今だからこそ、より多くの人に、この歌詞が響くのだと思います。
ARMYの誕生日にこの曲を伝えてくれたのは、こうした励ましのメッセージを、いつも応援してくれているファンに伝えたいという彼らの思いが表れていると思いました。
Dynamite-Life Goes On-Butter-Permission to Danceの繋がり
Dynamiteは、コロナ禍で落ち込んだ世界を、BTSが明るくダイナマイトのように照らし、元気づける曲でした。
Life Goes Onは、コロナの状況でも、人生は進んでいく。状況を受け入れて、明るい未来が戻ってくるのを待とう、そんな曲でした。
Butterは、コロナ禍で失ってみて、ファンの声援のありがたさに改めて気が付いたBTSがARMYへの感謝の気持ちを表し、夏の楽しさを届けたい、という曲でした。
そんなButterの流れを引き継いだPermission to Danceは、困難な状況でも、必ず乗り越えられる。もう待つのは終わりだ、僕たちが躍るにはもう許可は必要ない。明るい未来はもうすぐそこだ!という内容の曲ですね。
コロナ以降にリリースされたこの4つの曲にはこうした流れが読み取れますね。
自身も一生懸命準備したツアーが中止になったり、コンサートができなくなったり、辛い思いをしたというBTS。
コロナ後は、一貫して希望の曲、励ましの曲を届けています。
この4作(特に英語歌詞3部作)は歌詞やミュージックビデオでも共通点が多く見られ、明らかに繋がりを意識して作られていると思います。
歌詞にも、一緒に踊ろう、みんなで楽しもう、言葉だけじゃなくて見せてあげる、など、共通の単語やフレーズがとても多いことからも、この3曲が繋がっていることが分かります。
※ユンギのピアノにLet me show yaの文字。Let me show youはButterの歌詞にもあり。
まとめ
Permission to Danceは、様々な制約(人種、ジェンダー、障害、コロナ)を乗り越えて、みんなで楽しもう、前に進んでいこうという希望と励ましを歌った曲です。
それも様々な困難を乗り越えてここまで上り詰めたBTSが歌うからこそ、説得力が増し、人々の心により響くものがある、と思います。
世界が落ち込んでいる今、Dynamiteから一貫して励ましの曲を世に送り出し、たくさんの人が励まされたことかと思います。
少なくとも、間違いなく、このPermission to Danceは私自身の応援歌であり、今、この時期に聞いた時の感動は一生忘れないし、この曲を聴くたびに、今のことを思い出す、そんな人生の中の一曲になると思います。
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