BTS(KPOPアイドル)の画像・動画の著作権・肖像権について徹底的に調べてみた

法律BTS
pixabayより

こんにちは!さこまよ(@SacchanOT7)です♪
今回は、BTSをはじめとするKPOPアイドルの画像や動画を扱う上での注意事項を著作権や肖像権・パブリシティ権の観点から徹底調査してみました。
KPOPアイドルに特有の存在「マスター」、NAVERなどのプラットフォームなどが掲載した画像などについても触れていきます。
※また、日本の最高裁判例での「リツイート事件」についても追記しました。

この調査に至った理由は、KPOP界隈のSNSを見ていると、アイドルの画像や動画などが転載されたものや加工されたものがバンバン流れてくるのですが、それに対して「うん?これって権利関係大丈夫なの・・・?」と疑問に思ったことが始まりでした。

実際、日本のアイドル(ジャニーズなど)に関しては著作権の縛りがとても厳しく、雑誌の表紙を引用した広告などでアイドルの肖像が映ったものはグレーアウトされていたりしますよね。
それなのに、KPOPアイドルに関しては、著作権フリーなのか!?っていうくらいお構いなしに色々流れてきます。
中には、完全にアウトだろう!というレベルの、有料コンテンツまで平気で流れてくることも。

大前提のお話:著作権法の観点から

まず、そもそも著作権について全く詳しくなかった私は、大前提の知識から調べてみました。

著作権とは?

そもそも、著作権とは何なのでしょうか。
日本の著作権法には、著作物と著作者の定義について以下のようにあります。

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。
二 著作者 著作物を創作する者をいう。

第十七条 著作者は、次条第一項、第十九条第一項及び第二十条第一項に規定する権利(以下「著作者人格権」という。)並びに第二十一条から第二十八条までに規定する権利(以下「著作権」という。)を享有する。
人が作り出した画像や文章、音楽などの表現物を「著作物」、著作物を作った人のことを「著作者」といいます。
また著作者は、自分の著作物を他人に無断で利用、転載されない権利を有しており、その権利を「著作権」といいます。(著作権のより詳細な内容については、著作権法第三款を参照してください。)
文章や画像、音楽などの著作物を無断で転載、利用することは違法であり、著作者に訴えられてしまった場合、「著作権侵害」として犯罪になっていまいます!(OMG)
つまり、私たちが日ごろSNS上でアイドルの画像を勝手に、著作者(多くの場合アイドルの所属事務所等)に許可なくツイートしたり投稿することは、原則は「違法」ということになってしまいます…!ひい!
私たちオタクがたまに勘違いしがちなのは、無断で使用・転載した画像が、事務所や販売会社が有料で公開しているものはダメで、無料ならいい、といった認識ですが、これは間違いです!
無料の画像であっても、しっかり著作権があり、それを無断で使用することは著作権侵害にあたります。

著作権侵害で違法にならない例もある

しかし…!
そういった全ての著作物の利用に関して制限を設けてしまうことは、文化や産業の振興や発展を阻害してしまいますよね。
ですので、著作権法には、一定の例外規定があります。

その例外とは以下の通り(主なもの)

  1. 著作物でない場合
  2. 私的使用のための複製
  3. 著作権者の許可を得ている場合
  4. 引用(第32条)
  5. 転載が許可される場合(第32条2項、39条、40条)
  6. 教育機関等における複製等

著作物ではない場合

具体的に言うと、まず、先ほどの著作権法において、「著作物」と認められないものに対してはそもそも何の制限もないんですね。
例えば、ありふれた表現、タイトル、歴史的な事実、単なる事実の伝達(ニュースなど)、法律、通達、判決、表現されていないアイディアなどがそれにあたります。
また、著作者の死後50年以上を経過した著作物や、公表後70年を経過した映画などもこれにあたります。(古い映画を収録したDVDが格安で売っていたりするのはこの関係かと思われます)

私的利用のための複製

私的利用のための複製も、制限はされません。
例えば、推しの画像を自分のカメラロールに保存して後で眺めるためだけに印刷をして自分の家の部屋に飾ったりするだけの場合は、問題ないということですね。

その画像をSNSなどに投稿したり、展示したり、公開、頒布(配ること)をした場合はNGになってきます。

著作権者の許可を得ている場合

これは、言わずもがなではありますが、著作権者の許可を得ている場合や、著作権者が使っていいよと明記している場合は、その許可の範囲を超えない限り、利用しても違法にはなりません。

なお、ここでいう著作権者と、著作者は別物なので要注意です。
つまり、作った人(著作者)が、自分の著作権を誰かに譲渡している場合は、その譲渡されている人が著作権者になります。
例えば、BTSのメンバー(著作者)の曲の著作権がビッグヒットエンターテインメント(事務所)にある場合は、メンバーではなく、事務所の許可が必要なのですね。

引用

はい、ここで、出てくる、「引用」の概念が(発信系オタ活を楽しみたい人にとって)結構重要なカギになってきます。

第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。

うーん、つまりどういうことか。
まず、引用とは、他人が作った著作物を、自分の表現物に取り入れることを言います。
引用が可能な対象物は、文章や、画像、動画等が挙げられますね。
例えば、アイドルの画像を、自身のブログに載せる、ツイートの投稿に載せるなどですね。
この、「引用」が成立する場合には、著作権者の許可がなくても、無断で利用しても違法にはなりません

あれ、そうするとさっきまでの話と矛盾する?と思ったあなた。
実は引用にはルールや条件があります

法律の解釈には、過去の判例などからの蓄積があり、通説としては以下の条件が挙げられています。

  1. 主従関係が明確であること(明確性)
  2. 引用部分がはっきり区別されていること(明瞭区別性)
  3. 引用をする必要があること(必要性)
  4. 出典元が明記されていること(出典)
  5. 改変しないこと

上記1~5すべてを満たして初めて「引用」が成立します。
裏を返すと、これらのうちのどれかが当てはまらなければ、違法となってしまいます。

主従関係が明確であること

主従関係が明確であること、とは、「引用」は、あくまで、オリジナルのコンテンツ(主)の補足をしたり、根拠を示したりする程度のもの(従)でなくてはならない、ということです。
例えば、引用する量が多くなりすぎ、オリジナルのコンテンツがより引用部分のほうが多くなっている場合はNGということです。

引用部分がはっきり区別されていること

オリジナルのコンテンツの部分と、引用部分とが明確に区別されていることが必要です。
つまり、引用した部分はしっかり「ここは引用したよ」とちゃんと明示しないといけないということですね。
オリジナルのコンテンツの中に引用を混ぜ込んでしまい、どこまでが自分のオリジナルなのか、読む人や見る人から分からなくしてしまうのはダメということです。

細かい技術的な話をすると、

  • 引用部分を鍵カッコやダブルクオーテーション””で囲う
  • 文字を斜体、太字等にする
  • 引用部分を枠で加工、背景色を変える
  • web上ならblockquote(HTMLタグ)を使う

などの方法があります。

引用する必要があること

引用する必要があることと、とは、オリジナルのコンテンツの中で、「引用しないと自分の言いたいことが表現できない、伝えられない」といった場合に認められます。

例えば、「この推しの着ている服、とっても素敵で、調べたところ、このトップスの色身は推しのお気に入りの色らしいよ!詳細は…」などと説明する場合、肝心のその「推しの着ている服」の画像がないと、読み手には全く伝わりませんよね。
こういった場合は引用が認められるということになります。

出典元が明記されていること

引用した場合、その引用元をしっかり明記することが必要になってきます。
本の内容なら、本のタイトル・出版社等を記し、webから引用したのであれば、webサイト名やURLを記載することが必要がです。

改変しないこと

他人の著作物を引用する場合は、手を加えずにそのまま引用しなければなりません。
文章を要約するときは、かならず(中略)等と記す、などの細かいルールがあります。
原文の意味を変えてしまったりするような改変は認められません。

したがって、具体的な例でいうと、画像の画質を良くする「加工」はグレー、元の著作物の意味や趣旨を変えてしまう「合成」や「修正(顔や体の形を変えたり)」などは完全に黒ということになりそうです。

ここでは、著作権のなかでも、「著作者人格権」が該当します。
著作者人格権とは、著作者の名誉や作品に対する思い入れを守る権利のことです。
著作者の同意になしに著作物に修正を加えることは違法になりますが、利用の目的に応じてやむを得ないと認められる修正は許されるとしています。

例えば、画質が悪くて見えない場合の解像度アップなど。

転載が許可される場合

「転載」とは、他人の著作物の大部分をそのまま複製して掲載したりすることを言います。
「引用」では主従関係が明確であること、というルールがありましたが、こうしたルールからはみ出ているものが「転載」ということもできます。
つまり、「転載」は著作権者の許可がない限りNGとなります。

一方で、著作権法に列挙されている例で、転載が許可されている場合もあります。
具体的には、行政機関が一般に公開したもの、新聞等の論説、政治演説、裁判の陳述が挙げられます。
かなり限定的なので、オタ活に使用したいコンテンツには当てはまらなそうですね。

Youtube・VLIVE動画の利用の仕方

ここで、私的に関心の強かった「Youtube動画」の扱い方について触れておきます。
結論から言うと、Youtubeの動画のスクリーンショットや一部利用も、上記「引用」の方法をしっかり守ったうえで投稿するのであれば、著作権的にはセーフということになります。
同様の理由で、VLIVEなどの動画についても、同じことが言えます。

YouTubeの出しているガイドラインにも「フェアユース」といって、一定のルールに則っていれば、著作権者の許可なく著作物を利用しても許容される、とあります。事例も出ているのでご参考にしてみてください。

YouTubeフェアユースについて

※一方、後述しますが、アイドル等の動画のスクリーンショット等を使って利益を得た場合などには「肖像権(パブリシティ権)」の侵害になりうる場合もあります。
現在までにKPOP界隈以外でも実際に訴えられた事例は日本においてもほぼありません。ただし、権利者からの申し立てにより、コンテンツやチャンネルが削除された例はたくさんあります。

また、VLIVEについても、法律上は引用の範囲を越えなければセーフなはずですが、利用約款第5条には、以下の通りあります。

特に、「利用者」は「コンテンツ」を任意に別途の動画ファイルなどに製作する行為、インターネットに掲示する行為、第3者に提供する行為を含むその他「コンテンツ」に対する全ての著作権侵害行為、その他本条により許可された範囲を超えて利用する行為などをしてはならず、このような行為をする場合、それに対する全ての民事・刑事上の法的責任を負います。

無料コンテンツであっても、以前、VLIVE動画に日本語字幕をつけてYouTubeにアップしていたyoutuberが、VLIVE側から「違法に収益を得ていることを確認した」として、動画の削除を警告され、チャンネルが削除されたケースもあります。

著作権侵害をしてしまった場合にどうなる?

それでは、実際に著作権侵害を犯してしまった場合はどうなってしまうのでしょうか?
ペナルティとしては「民事上のペナルティ」と「刑事上のペナルティ」があります。

民事上のペナルティ、とは、侵害されたことで著作権者が被った損害に対するペナルティとなり、刑事上のペナルティとは、法律を犯した=犯罪行為を行ったことに対する、刑事罰となります。

民事上のペナルティ

著作権侵害があった場合、著作者(著作権者)は、侵害した人に対して、以下の請求を行うことができます。

  • 差止請求(侵害の停止、予防を請求)
  • 損害賠償請求(侵害により発生した損害を賠償請求)
  • 不当利得返還請求(侵害によって得た利益の返還を請求)
  • 名誉回復等の措置請求(謝罪広告の掲載等、名誉の回復を求める請求)

例えば、BTSのメンバーの写真を無断で使ってグッズを作り、それを販売していた場合の利益の返還請求や、グッズを無償で配布した場合でも、それによって公式グッズの売り上げが落ちてしまった場合などを想定した損害賠償請求などをされる可能性がある!ということになります。

刑事上のペナルティ

著作権侵害は著作権法という法律に違反する、犯罪行為となります。罰則としては、以下が規定されています。(ひい~)

  • 最大10年の懲役
  • 最大1000万円の罰金

なお、使用した著作物の出典を記さなかった場合は、最大50万円の罰金となります。
一方で、刑事罰が科されるのは、故意に(わざと)著作権を侵害した場合のみとなり、間違って、そのつもりはなかったのに侵害してしまった場合には科されません。

しかし、著作権侵害は、「親告罪」といい、被害者である著作権者が訴えることにより初めて処罰される罪となりますので、侵害行為をしていたのを見た第三者が訴えることはできません。

時々、あるファンが投稿した画像について、別のファンが「著作権侵害だ!」として「画像を消してください」「謝罪しろ」と攻め立てている光景を見ますが、この第三者のファンにはそのような権利はないということになります。(かといって違法行為が良いとは言っていません。)

肖像権とパブリシティ権について

次は、著作権に続いて、肖像権とパブリシティ権についても触れていきます。
著作権は、著作物そのものに紐づく権利で、例えば、有名人や芸能人を撮影した画像であれば、それを撮影した人に存在する権利です。
一方、肖像権、パブリシティ権は、撮影された人そのものに属する権利となります。

肖像権とプライバシー権、パブリシティ権

肖像権とは、自分の私生活上の姿や顔などを無断で撮影されたり、公表されない権利のことを言います。

肖像権は大きく分けて二つの側面があります。

  • プライバシー権:自分の容姿を無断で撮影されたり、撮影された写真を無断で公表されたりしないように主張できる権利。人格権に属する。
  • パブリシティ権:有名人や芸能人など、人気のアーティストやタレント、アイドル、スポーツ選手などの肖像や氏名が持つ顧客吸引力から生じる経済的な利益・価値を排他的に支配する権利。財産権に属する。

有名人や芸能人は、一人の個人として肖像権やプライバシー権は持っていながらも、有名人であるがゆえに、一般人よりその保護はやや緩やかになるとされています。(判例)

しかし、有名人や芸能人には、一般人よりも、その姿や名前に経済的価値があるため、その姿や名前等を第三者が無断で使用し、利益を得ることは、その有名人や芸能人の「パブリシティ権」を侵害したと判断される場合があります。

どちらも、法律で明文化されているものではありませんが、過去の判例で保護されてきた権利です。
過去の判例から、肖像権が侵害と判断されたポイントは以下の通り。

  1. 経済的な価値の有無(有名人かどうか)
  2. 人物がはっきりと特定できる
  3. 場所の秘密性(プライベートな場など)
  4. 拡散性(SNSは拡散性は高いが、メールなどは低い)

私たちオタクが気を付けないといけないポイントとしては、お忍びで街にいたアイドルを撮影し、SNSなどに載せて拡散することはNGということですね。

さらに、以下で詳しく述べますが、韓国アイドルに独特の存在として「マスター(マスタニム)というものがいますが、日本の法律でいうと、彼らが撮影したアイドルの写真を利用してグッズを作って販売するなどは、アイドル自身のパブリシティ権を侵害していることになります。

韓国の「マスター」文化について

マスターとは

KPOPアイドル沼に入るまではあまり知らなかったのですが、一つ驚いた文化があります。
それが、「マスター」という存在です。
マスターとは、その語源からいうと、「ホームページマスター」の略で、要は自分で好きなアイドルのファンサイトを開設し、管理する人のことをいうようです。
マスターは、推しのアイドルの姿を撮り、それを自らのサイトでアップして公開しています。

多くの場合、マスターの撮影する画像はとてもクオリティが高く、またゴリゴリに修正されていることが多いため、一般のファンからしたら大変ありがたい存在となっているため、「マスタニム(マスター様:韓国語でニム、とは様の意)」と呼ばれ一目置かれている存在となっているのですね。

しかし、マスタニムの活動場所はライブやイベントの場にとどまらず、アイドルの出待ち場所や、空港など、プライベートな場にも及ぶことも。

また、マスターは、自分で撮影した画像をSNSや自分のサイトで拡散するにとどまらず、その写真を利用してグッズを製作し、販売する存在としても認知されています。

マスターは違法?

ここで、上述した、「著作権」や「肖像権」の観点からマスターを再解釈してみたいと思います。
まず、マスターのしている行為から、侵害されている権利を挙げてみます。

  • アイドルを無断で撮影:アイドルの肖像権、プライバシー権を侵害
  • 非公式グッズを作成して販売:アイドルのパブリシティ権を侵害

主に、肖像権を侵害しているとみなされますね。
なお、著作権に関して言えば、マスターは自分で写真を撮影しているため、逆に、このマスターの写真自体には、マスター自身の著作権が存在すると考えられます。

マスターの写真に著作権があるかどうか

マスターは自分で高性能のカメラを用い、それを加工し、SNSなどで拡散しています。
その撮影行為そのものは厳密にいうと、先に述べた通り、「肖像権の侵害行為」にあたりますが、マスターが撮影した画像そのものには、マスターの著作権があると考えられるため、我々一般のオタクが無断でマスターの画像を転載したり、加工をすることはNGということになります。

マスターの撮影した写真には、小さくクレジットが入っているので気を付けたいところです。
しかし、違法に撮影された物そのものに著作権が認められ、それを無断使用したことで民事上のペナルティ(損害賠償請求や返還請求)や刑事上のペナルティが科されるのかどうかについては、どういう判断が下されるのか、やや疑問が残ります。

過去に韓国で判例があるのかどうかは調査中です。

黙認するKPOPアイドル事務所

上述したように、アイドルの画像そのものをSNSに投稿したり、マスターが高品質の画像を撮って拡散したり、非公式グッズを作ることは、日本の法律上は違法になります(韓国の法律でも違法)が、当のアイドルの所属事務所等は「黙認」しているという見解が一般的です。

SNSを味方につけて世界で人気を博するBTSの場合

ここで私の好きなBTSを例にとって見てみます。
BTSは、本国韓国での人気以上に、海外での人気がすさまじく、そのおかげで韓国のアーティストで初めてビルボード1位、グラミー賞ノミネートの快挙を達成したグループです。
本国では、「逆輸入アイドル」と呼ばれることもあるくらい、逆に韓国では海外でのその人気ぶりに驚いた人たちもいたよう。
BTSが海外でここまで認知され、人気になって理由を紐解いてみると、まさに、「SNSを味方につけた」からであるという見解が一般的です。

BTSは2017年以来、現在まで4年連続でアメリカ『Billboard Music Awards』にて「トップソーシャルアーティスト」を受賞していますが、この賞は、アルバムの売り上げのほか、ストリーミング、ラジオ放送回数、ライブ、ソーシャル参加指数などのデータとグローバルファン投票を合算して決定されるものです。

BTSは、Youtubeやツイッター、facebookなどのSNSやVLIVEなどでの画像や動画を頻繁に投稿し、それがファンによってさらにSNS上で拡散され、また新たなファンを獲得していきました。
また、ファン投票があるときは、BTSのファンたちはSNS上で投票を呼びかけたり、その行動力は目を見張るものがあります。

こうしたSNS戦略を考えると、アイドル自身や事務所側もファンたちの画像や動画の拡散については実質的に利益を被っており、これらについてペナルティが科された例は稀であるため、「事実上黙認」していると見ることができます。

当初、BTSの所属事務所であるビッグヒットエンターテインメントは弱小事務所で、韓国においてもテレビなどへの露出の機会が少なかったBTSにとって、SNSで先に世界で話題になり、本国においても人気を不動のものにした、という経緯を考えると、そうした対応も納得できます。

マスターについても、無料で、高品質の画像を撮り、修正までしてSNSに拡散し、新たなファンを獲得してくれている存在であることには変わりなく、事実上黙認されているといえます。
もちろん、違法性の高いマスターの活動については事務所側も警鐘を鳴らしています。
また、最近ではBTSの活動の幅が世界へと広がったことで、権利意識の強い欧米においてはマスターの存在が異質で受け入れがたいもの、とする動きもあり、そのうちこうした流れも変わりうる可能性もあります。

公式的に拡散NGと明記されている画像等について

一方、BTSの事務所やコンテンツ販売事業者が「画像、映像の無断転載禁止」と掲げているものも、もちろんあります。

  • 有料コンテンツ
  • Weverse(BTSその他ビッグヒットエンターテインメントのアーティストが利用するファンとの交流等を目的としたオンラインコミュニティ、オウンドメディア)
  • BTS日本公式ファンクラブのコンテンツ

これらは、公式側から明確に、転載禁止の旨が明記されているので、注意が必要です。

ツイッターやNAVER等コンテンツプロバイダーの利用規約と投稿されたコンテンツの利用方法について

よくKPOPアイドル界隈で、画像の転載関係で話題になるのが、「NAVER」にアップされたコンテンツについてです。

コンテンツプロバイダーとは、ツイッター、インスタグラム、facebookなど、デジタル化された情報を提供する事業者のことを指しますが、NAVERもコンテンツプロバイダーに属します。

コンテンツプロバイダーは著作権を有しない=違法性を訴えることができない

コンテンツプロバイダー自身は、ウェブ上に画像などのコンテンツを載せるための場(プラットフォーム)を提供しているだけのため、先ほどまでも述べたように、投稿された画像そのものに著作権などの権利を有しているわけではありません

一方で、ツイッターやNAVERなどの利用規約には、何かトラブルがあった場合の対処方法として、以下が定められています。

  • 著作者に無断でコンテンツ(画像、動画、文章など)を利用、転載してはいけない
  • もし著作権者などのコンテンツ自体の権利者から依頼があった場合は削除、アカウント凍結等を行う
  • 明らかな違法行為やモラルに問題があると判断した場合も削除、アカウント凍結等を行う

したがって、NAVERに掲載された画像は転載不可、とありますが、さきほどまで見てきたように、公式がアップした無料コンテンツ同様、著作権はあくまでアイドルの所属事務所にあり、事務所が黙認する限り、NAVER自体が違法性を訴えることはできません

その辺をはき違えて「NAVERだからダメ!」と指摘するのはちょっと筋が違うのですね。

Twitterの利用規約と、投稿された画像の利用方法

Twitterは、画像の投稿のほかにリツイートという機能があったり、手軽に拡散しやすいSNSの代表格といえます。
Twitterのサービス利用規約には、以下のようにあります。

ユーザーは、本サービス上にまたは本サービスを介してコンテンツを送信、投稿または表示することによって、当社が、既知のものか今後開発されるものかを問わず、あらゆる媒体または配信方法を使ってかかるコンテンツを使用、コピー、複製、処理、改変、修正、公表、送信、表示および配信するための、世界的かつ非独占的ライセンス(サブライセンスを許諾する権利と共に)を当社に対し無償で許諾することになります(明確化のために、これらの権利は、たとえば、キュレーション、変形、翻訳を含むものとします)。このライセンスによって、ユーザーは、当社や他の利用者に対し、ご自身のツイートを世界中で閲覧可能とすることを承認することになります。ユーザーは、このライセンスには、Twitterが、コンテンツ利用に関する当社の条件に従うことを前提に、本サービスを提供、宣伝および向上させるための権利ならびに本サービスに対しまたは本サービスを介して送信されたコンテンツを他の媒体やサービスで配給、放送、配信、リツイート、プロモーションまたは公表することを目的として、その他の企業、組織または個人に提供する権利が含まれていることに同意するものとします。

少しわかりづらい文章ですが、簡単に言うと以下の通りです。

  • ユーザーは、Twitterで投稿したコンテンツが、投稿した時点で全世界に公開されることを承認している
  • Twitterの埋め込み機能等によるキュレーション等に同意したものとみなす
  • ユーザーは、Twitterで投稿したコンテンツが、Twitter社や第三者によって、他の媒体やサービスで配給、放送、配信、リツイート、プロモーションまたは公表することを同意したものとみなす

したがって、例えばBTSが、自身の公式Twitterで投稿した画像を、私たちがリツイートしたり、その画像をTwitter以外のコンテンツで公表することに対しては、BTS側がTwitterにコンテンツを自ら掲載した以上、問題ないということになります。

BTS日本公式ファンクラブに直接聞いてみた

ここまで法律の解釈を述べてきましたが、ビッグヒットエンターテインメントに一番近い位置にいると思われ、一番聞きやすかったBTS日本公式ファンクラブにも本件に関して問い合わせてみたので、その結果を共有します。

質問内容:ビッグヒットエンターテインメント公式Facebookや公式Twitterなどで掲載された画像や、報道機関やニュースサイトが撮影し、インターネット上にアップロードした画像を、許可なく自身のSNSアカウントや、個人ブログにアップロードすることは著作権法に抵触するかどうか、肖像権を侵害するのかなど知見をお持ちでしたらご教示ください。引用元を示せば問題ないのか、なども含めてお教えください。

回答:BTSの名前や肖像等を無断で使用することは、BTSに対する法的な侵害行為に該当いたします。また、画像(写真、デザイン)、動画・映像、音楽、文章の使用に関しましては、肖像権の関係上、当運営においてファンの皆様独自の使用を認めることはいたしかねます。

う~~~ん、まあ、こう言うしかないですよね。
法律的に、「引用」という概念があったり、ニュース映像などについては厳密には著作権がない場合も多いのですが、そこまで細かいことは触れずに、通り一遍の回答が返ってきました。
まあ、ここで、むやみに、「著作権を有していない(日本公式ファンクラブのコンテンツ以外の著作権)」日本公式ファンクラブが「いいよ」なんて軽々に言えるわけがないですからね。

著作権法の保護対象は「日本国民」

また、念のため、もう一つ触れておくべきこととして、先ほどの著作権法の保護対象は「日本国民」であるため、韓国企業のビッグヒットエンターテインメントについては日本の法律上では訴えられることはありません。
ただし、韓国にも著作権法はありますので、根本的には同じと考えましょう。
また、肖像権は、日本においては明文規定がありませんので、保護対象も明記されていませんが、アメリカをはじめ世界で保護されている権利であり、韓国でも同様の考え方があります。

追記:「リツイート事件」最高裁判決(2020年7月21年)

一つ追記です。
つい最近の2020年7月21日、最高裁において、「Twitter上でのリツイート行為」に対して、権利侵害を認める判決が下されました。

Twitterの仕様として、リツイートという機能があり、気軽に使っている方は多いと思います。私もそうです。
しかし、そのリツイート行為において、違法の判断が下されたのです。

概要は以下の通り。

  • プロカメラマンが、自身が撮影した写真をウェブサイトにアップしていた。写真には、転載厳禁の旨と、自身のクレジット(名前)を入れていた。
  • A氏がウェブサイトにアップされた画像を無断でTwitterにアップした
  • B氏がその画像をリツイートした
  • B氏がリツイートした画像は、Twitterの仕様により、クレジットがトリミングされた状態となっていた。しかし、画像をクリックすれば画像の全体像が見え、クレジットも表示される状態ではあった
  • 原審・知財高裁判決:A氏には著作権侵害行為が認められる
  • 最高裁判決:B氏には著作者人格権(氏名表示権)侵害が認められる

これに関しては、Twitterの仕様でトリミングがされてしまったものであり、B氏自体に侵害行為を認めるのは酷ではないか?Twitterの利用の実情と合っていないのでは?との声もありましたが、それよりプロカメラマンの権利保護に重点が置かれたものとみなされています。

なお、著作者人格権というのは、作者の名誉や作品への思い入れを守る権利です。
著作権は譲渡できても、著作者人格権は譲渡できない権利です。

ここで注意したいのが、最高裁判決においても、リツイートしたのが、著作者自身ではない第三者に「無断投稿された画像」であったことがポイントとなったということです。

つまり、著作者自身によって投稿された画像であれば、投稿した本人がTwitterの仕様を知ったうえ、リツイートされることを想定して投稿したものと見なされ、リツイート者に対しても違法性は認められなかった、ということです。

Twitterの利用規約3条にも、利用者は、Twitter上に投稿した画像の改変や他の利用者によるリツイートを許諾する旨の規定があります。

以上から考えると、我々Twitter利用者が注意しなくてはならないのは、リツイートをする際も、その動画の出所をきちんと確認し、それがちょっとでも怪しそうだなと思ったらリツイートを避ける、というのが賢明そうです。

まとめ

ここまでつらつらと述べてきましたが、まとめると以下の通り。

  • アイドルの画像や動画には著作権があり、無料であろうが有料であろうが、「引用」の範疇を超えた転載や加工は違法
  • しかし、違法性を訴え、賠償請求等をできる権利があるのは著作権者自身のみ
  • BTSの例では、所属事務所側は無料コンテンツのSNS上等における拡散は「黙認」している
  • ただし、違法性の強い行為や有料コンテンツ等の事務所側が明確に転載や利用を禁止しているものの拡散、それによって収益を得る行為に対しては、対処している事例あり

以上を踏まえて、私自身のBTSをはじめとするKPOPアイドルの画像や動画の扱い方は以下にしたいと思っています。

  • 「引用」のルールを守る
  • 有料コンテンツやWeverseコンテンツ、ファンクラブコンテンツなど、転載が明確に禁止されているものは投稿しない
  • 画像加工はしない
  • 違法に取得された画像を用いた非公式グッズは買わない

とりあえず上記を守っていれば、まず訴えられることはないでしょう。

長々と書きましたが、お付き合いいただきありがとうございました!
オタ活を気持ちよく楽しむための参考になったら幸いです。

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