BTS Mikrokosmos(小宇宙)考察|一人一人が宇宙

mikrokosmosMikrokosmos
公式Youtubeより

こんにちは!さこまよ(@Sacchan_OT7)です。
今回は、ずっと書きたいと思っていたけど中々書けないでいた、Mikrokosmos(ミクロコスモス・小宇宙)の考察をお届けします!

BTSと言えば「宇宙」とは切っても切り離せない関係ですが、その関係性を代表するこちらの曲。
ライブではファンが持つアミボム(ライトスティック)の光を星に例え、スタジアムいっぱいのアミボムの光で埋め尽くされるライブ会場を一つの小さな宇宙(小宇宙)と捉えたこの曲が歌われるとグッと来てしまいますよね。

ライブ会場

この曲に込められた思い、意味を私なりに考えてまとめてみました。

ミクロコスモス=小宇宙 とは?

ミクロコスモス=人間

ミクロコスモスとは、直訳すれば、小さな宇宙、ですね。
しかし、ウィキペディアなどで調べてみると、マクロコスモス(宇宙)と対比して、「人間」のことを指す、とあります。

マクロコスモスとミクロコスモスの対応は、人間の中に大宇宙の本性や能力が内在しており、また大宇宙そのものが一つの人間であるとして、両者が類比関係にあり、互いに影響を及ぼす動的な関係にあることを意味する。(ウィキペディア)

これは私の理解の仕方ですが、こう考えてみるとなんとなく理解できるような気がします。
例えば、宇宙では、月は地球の周りをまわり、地球は太陽の周りをまわり、太陽は銀河系を周っています。(なお、銀河系の中心部には巨大なブラックホールがあると言われています。)
一転して、もっとミクロの世界に目を向けると、私たちの体を構成する原子は、さらに小さな原子核と電子に分類され、電子は原子核の周りをまわっています。

要するに、ミクロの世界を見ても、マクロの世界を見ても、モノの動き方や構成は似ていて、それだからこそ、この世界は一定の法則を持ち、普遍的であり得るのだと理解できますね。

私たちもそうした普遍的な法則のもと、宇宙の中に生きる、一つの小さな宇宙だと言えることができます。
私たちの中にこそ、宇宙が存在しているのですね。

人は誰しも同じ宇宙=多様性を容認しあおう

人は誰しも同じ宇宙。
ここから来る哲学としては、どんな人種も、はたまた種を超えてどんな生物も、結局は宇宙と同じ原理で形成されており、人は誰しもみな同じなんだ、ということが言えると思います。

この考え方は、中国の古代の哲学者、孟子も唱えていました。
こちらの松下政経塾の記事は面白いので一読してみてください。

松下幸之助の哲学
天地万物は全て自分の内面に存在している。
様々な事象、価値観、自然、感情などが多様に存在するコスモスであるが、そこにはその多様性を秩序立てる根源=真理が存在している。
真理は一つであっても、真理を探究する道(誠の道)も、また多様である。
多様性はあれど、一つの真理を探究する過程で、他を排斥するのではなく、多様性を容認し、お互いの誠を発展させていくべき。

さらに、ユング心理学においても、「人間の心には、宇宙をはじめとする全てのものに存在する秩序が共通して存在している」とする考え方があり、その考えに基づくと、「人間の心は、宇宙の摂理と同じようにできており、同時に、人間の無意識は宇宙の秩序を反映しているもの」と捉えることができます。

この考え方は、「DNA」や「Serendipity」にも見られます。

BTSの楽曲と「シンクロニシティ」の関連性|DNAとSerendipity
BTSの「DNA」と「Serendipity」を題材に、ユング心理学の「シンクロニシティ(=共時性)」の概念を解説しつつ、BTSの曲に込められたメッセージを深掘りしました。

RMの解説

[V LIVE] RM - MAP OF THE SOUL : PERSONA Behind
Try watching videos on BTS channel

RMがVLIVEでMikrokosmos発表当時に行った解説でも、ちゃんと言われていますね。

RM VLIVE

VLIVEより(2019年4月24日)

この歌は全てが一つの宇宙だという話です。
一つの小さな宇宙だし、君も一つの小さな宇宙で。

RM VLIVE

VLIVEより

こうやって人の体がレントゲンのように透過されて、透明になりながら、
こうやって人の体があるじゃないですか
そういうのが星座のようにとても輝く
そんなビジュアルを想像しながら書きました。

私はこのナムさんの発言を聞いたときに、真っ先にこれを思い出したんですよね。

ウィトルウィウス的人体図

ウィキペディアより

これは、レオナルドダヴィンチ作、「ウィトルウィウス的人体図」ですが、レオナルドは人体の機能は宇宙の動きと関連していると信じており、人間の体のパーツが全て自然の比率(黄金比)と調和していることを表した図です。
「人間は宇宙のひな型である」というレオナルドダヴィンチの考えが反映されています。

なお、この絵は、ウィトルウィウス氏が著した「建築十全」にあったこんな一説に感銘を受けて描かれました。

「人体の中心は宇宙の中心と同じである。」

やはり昔から天才の考えることは同じなようです。

また、これ完全に私の連想なのですが、ナムさんの言う、「体が透明に透過されて、星座があって」という発想も、もののけ姫のダイダラボッチみたいなものを想像しました。もののけ姫の中では、自然に命・神が宿るという考え方がありましたが、全てのものが宇宙という考え方とリンクし、ダイダラボッチの体が宇宙になっているのかと思います。

ダイダラボッチ

https://moviewalker.jp/news/article/230308/image1442493/

同じ言葉を話す私たち

Mikrokosmosの歌詞のなかで、私が大好きな一説があります。

ちる がっと ぱどぅ そ
칠흑 같던 밤들 속
漆黒の夜の中

そろが ぼ そろえ ぴっ
서로가 본 서로의 빛
お互いに見たお互いの光

かとぅ まる はご いっそっと ごや うり
같은 말을 하고 있었던 거야 우린
同じ言葉を話していたんだ 僕達は

かじゃ きぷ ばめ ど ぴなぬ びょぴっ
가장 깊은 밤에 더 빛나는 별빛
最も深い夜にさらに輝く星の光

この、「お互いに見たお互いの光、同じ言葉を話していたんだ、僕たちは」
は、これまでの「みんな一つの宇宙。一人一人が小さな宇宙」、という考え方を反映していると思います。

一人一人の同じ宇宙である私たちが、お互いの光を認め合い、同じ言葉で話して通じ合う、そんな瞬間をイメージしました。

どうしてこう思うのかというと、RMが2019年にローズボール公演で話した話がとても印象的だったからです。

 

出身がどこであろうと、話す言語が違っても、今日この会場では私たちは一つ。
そして、同じ言葉を話す

まさに、このことを、ここのMikrokosmosは言っているのだろうと思います。

私たちは皆同じ宇宙だからこそ、多様性はあれど、受け入れ合うことができる。
世界では、人種差別、ヘイト、戦争などが起こっていても、今日、少なくともこのコンサートの場では同じ言葉で話し、通じ合いたい、そんな願いが込められているように思えました。

このスピーチが行われたのは、アメリカですが、韓国というアジアの国を飛び出し、世界を飛び回るBTSだからこそ、出てきた歌詞の発想で、異国の地でのコンサートだからこそ、この発言が出てきたのだろうなと思います。

なお、ここで、「これが共有・交流です」と訳している個所ですが、英語では「Communion」とRMは話していました。

キリスト教起源の宗教的な単語なのですが、思想や感情の共有、交流、霊的な交わり、親交と言った意味があります。

固定観念や目から見える情報、物理的な情報を通してだけでなく、「心で繋がる」という意味合いがイメージに近いかもしれません。
同じ宇宙を共有しているからこそ、可能なことかもしれませんね。
「シンクロニシティ」を考えると少しピンときます。(詳細は先ほどリンクも貼った「DNA」「Serendipity」の記事で解説)

なお、この「Communion」という単語を、2021年11月27日にLAで行われた2年ぶりのオフライン公演のエンディングメントでもRMが使っていたのは記憶に新しいです。

 

直接会って、顔を合わせて、目と目を合わせて、ここには、僕たちが最高の7年間で築いてきた本当の交わり(Communion)があります。

先ほど挙げたRMのVLIVEでも「Mikrokosmosはコンサートで輝く曲」と言っていたことを思うと、RMはこの曲を作ったときに、コンサートのアミボムの光を見て、会場と宇宙を連想しているのではないかと思います。

RM

VLIVEより

だからこそ、コンサート会場のアミボムのきらめく光をみて、「交わり・共感」のような宇宙観を抱くんだろうと思います。

そして、その時の感情をメンバーでも共有しているのだと思います。

実際に自分自身がLAでのコンサートに行って、余計それを実感したところもあります。
BTSというアジアの韓国発のアーティストのコンサートに、アメリカ人、メキシコ人、ブラジル人、日本人、韓国人、本当に様々な国の人が参加し、同じ空間で同じことで感動し、笑って泣いて、歌って喜んで、心が通って、まさに「同じ言葉で話しているんだ、私たちは」と実感しました。

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また会える「私たち」を夢見て

SOWOOZOO

SOWOOZOO公式ポスター

2021年6月13日のBTSの8周年のFESTAでは、SOWOOZOOというファンミーティング公演がオンラインで配信されましたが、これは、まさに、そんな小宇宙の思想をメンバーでも共有しているからこその、ネーミングだと思いました。

なぜかというと、本当はこのSOWOOZOOの配信はギリギリまでオフライン公演で実施しようとしていたからです。

コロナ禍で実施できなくなったコンサートの光景を、まさに「小宇宙」と捉えているからこそ、その小宇宙を熱望して、恋しんだメンバーの願いがこもったネーミングだったんだなあと思います。

上の動画は、同じ2021年BTSフェスタの際に公開された、Speak YourselfのソウルコンのMikrokosmosです。
美しいアミボムの光、一人一人の小宇宙、それぞれの光が集まって、海となり、会場を一つの宇宙にする。
その星のように輝いた光を眺めて歌う彼らも、感極まっているように見えます。
このライブの後、しばらくしてコロナ禍が襲い、思うようにライブが開けなくなってしまいました。
ライブが開けない間、メンバーとファンの脳裏には、ずっとこのライブの光、会場の小宇宙が残像として残っていたのだと思います。
「同じ言葉で話した」あの特別な空間は、まさにこのMikrokosmosの歌詞とメロディがとてもよく表していると思います。

公式Youtubeより

「君と僕【私たち】が出会い、最も美しく輝いたその瞬間」
「美しい星の光で満ちたこの場所で、また会える【私たち】を夢見ながら」

2021年11月~12月に行われたLAでのオフライン公演でも、このMikrokosmosが歌われました。
あの奇跡のようだった4日間の後、世界ではまたコロナの変異種が急拡大し、メンバー自身も罹患してしまうこともあったり、また世界は閉ざされてしまいました。

でも、コンサートで皆で歌ったMikrokosmos、会場という「小宇宙」を埋め尽くす美しい「星」、一人一人の「宇宙」が集まるその空間を脳裏に焼き付け、その光景を糧に、次にまたその光の中で合える日を再び夢見ながら、「それぞれの部屋で」その時を待ちたいと思います。

 

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